社長のブログ

2022/10/12 15:17

雨上がりとなった本日、JA全農京都茶市場において第11回の入札販売会が行われ、
45トンが上場されました。上場内容は煎茶が20トン、玉露、かぶせ茶が25トンと逆転し、
いよいよ後半戦のピークを迎えています。

相場は上下格差が大きく、品質の悪いものには厳しい価格がつくものの、品質のよいもの
には、寧ろ例年より良い値段で落札されています。幣社も玉露とかぶせ茶の内容のよい
ものに思い切った価格をつけました。無事落札できて感謝しています。

さて、入札から戻り、落札茶の仕分けをしていると、宇治市白川地区の生産農家さんが
やってこられました。仕分けとは、その日落札したお茶の内容を確かめ、使用用途に
合わせた加工の指示をすることです。本日は覆い下系の落札が多く、そこに玉露の有力
産地の手摘み玉露の見本がやってきたわけです。品種はごこう、目方は120キロと見本缶に
記されています。確か、昨年は収量が少ないと嘆いておられましたが、本年は昨年の150%
ですから、豊作には間違いありません。

そうして見本缶から拝見盆にお茶を開けると


ひげもじゃの、雁が音の様なお茶が現れました。一瞬、卒倒したものの

急須に入れてお湯を差すと強く甘い香気があたりに漂い、ただならぬ空気が拝見場の
中に漂いました。幣社の仕入チームの顔色が変わりました。全員、その凄さを感じて
いるのです!

そうして、抽出した玉露を確かめてみると強い旨みと深いコク、いつまでも残る余韻が、
本年度産の中でも1~2の品質を持っていることを確信しました。それにしても昨対150%、
一瞬、悩みましたが、「昨年度と同額で。旨いですね」と伝えると、農家さんの顔が
ぱぁっと明るくなりました。

※2015年5月16日分再掲載