社長のブログ

2022/10/06 17:25

弊社の恒例の行事に社内の茶香服(ちゃかぶき)大会があることは、過去に何度も記事にしております。記録に残るだけでも本年度で64回、毎年従業員と仕入先が一同に会して、茶を飲んで産地をあてるゲームに興じながら親睦を深めるわけですが、これは同時に茶を扱う者が自らの茶を鑑定する技量を確かめ、養う、重要な機会ともいえます。また、これは弊社のみならず、業界でも広く採用されている手法で、全国でも様々な場所でこの茶香服(闘茶)を行っています。

一般に出題は全国の産地の中から5産地を選ぶことが多いのですが、当地京都ではやはり玉露が欠かせません。ので、弊社の茶香服もこれまでは「宇治玉露」「八女玉露」「宇治煎茶」「静岡煎茶」「鹿児島煎茶」といった五種で行うことが通例でした。しかし、今年はご覧の通り、京都府内の産地、それも極狭い産地で行いました。玉露の産地である「木幡」と「向島」は実は宇治川を挟んでほんの100mも離れていない地域です。そして煎茶も思い切って同じ和束のそれも白栖と石寺というごく限られた地域で栽培製造された煎茶を品種違いで飲んでみる、というマニアックな出題。

「本当に違いがあるのか?」という声が参加者の中からもありましたが、優勝者は25点満点中23点と、しっかりと「飲み分ける」ことに成功していました。感想を一言で述べると「似ているけどはっきりと違う。違うけど似ている」苦笑 お茶はやはり繊細な飲み物。ひとつひとつにキャラクターがあり、個性豊かであることを再確認しました。

※2014年1月20日分再掲載