社長のブログ

2022/10/06 15:39

波乱の新茶期となった2013年度産宇治新茶の製造も極一部の製造を残して終了が見えてきました。入札の合間をぬいながら、また、時には弊社仕入チームに委ねて、出張もこなしつつ、長丁場となったこの新茶期をなんとか過ごさせていただきました。

写真は毎年、恒例となっているアメリカで行われているWorld TEA Expo。今年で11回目、私自身は6度目の参加。世界から茶にかかわる様々な関係者が一堂に会する重要な見本市。私も、何とか無理にでも参加するようにしています。今年はてん茶の製造が後ろ倒しとなりましたので、現地滞在48時間という強行軍。それでも全米一とされる名店の経営者、ドイツ有力ブローカー、某国際的茶メーカーの仕入責任者、インドの某エステートのオーナーと一堂に会して食事。夜が更けるのも忘れて茶について語り合ったことは貴重な時間となりました。

さて、2013年度産新茶。非常に暖かな萌芽期。記録的な冷え込みとなった4月。生産農家の苦労は計り知れませんが、過去数年の取り置きサンプルと比較して、決して品質の悪い年ではなかったと思います。特に平均品質は非常に安定した年であった、と思います。「今年はもうまともな茶は期待しないでください」と電話をかけてきた煎茶の生産者さんが、結局は恐らく、これまででも卓越した品質で生産されたことは、ご本人はともかく、私も決して忘れることのできないシーズンとなると思います。

また、昨年仕入量を絞り過ぎたため、在庫のやりくりに苦労した玉露と碾茶は積極買いに徹しました。特に玉露は50トンを超える仕入量になったので、品質のブレを気にしましたが、昨日、全ての品質を確認しました。特にやぶきた種の品質の高い年であったと思います。例年、やぶきたは覆い下にすると少し淡泊に感じることが多いのですが、今年は気候とマッチしたのか旨い茶が多かったと思います。この茶期を切り抜けられた生産者の皆様に感謝しつつ、世界中のお客様に丁寧にお届けしてまいりたいと思います。

さて、いよいよ、本日より二番茶の取引が始まります。頑張ります。

※2013年6月15日分再掲載