社長のブログ

2022/09/15 15:43

ブレンドは混ぜ物をするのではなく、創造的な、茶業の重要な技術であり、単品であることばかりを売り物にする茶業者は信用するに値しない、そんな風にに考える茶業者は多いし、私もそんな風に考えています。香水の調香をするように、テーマを具現化するようなブレンドを、をコンセプトに10年前から取り組んでいる松北園のコンセプトブレンド「緑のみぎり」。

みぎりとは「まさにそのころ」。新緑のかおる、清々しいイメージを胸に仕入れに取り組みます。品種が増えた今日はそれだけでも進歩かもしれませんが、それでも「特徴を消そう」とする今日の茶業には疑問を感じます。品種香のする前に摘採するため、目にする荒茶は特徴のない品ばかりで、このあたりは品評会の弊害かも知れませんね。

今年は初めて弊社仕入れチームの最若手の社員を伴って緑のみぎりに使用する荒茶の仕入れに取り組みました。二人で議論を交わしながら原料の選定し、それらの組み合わせを試しながら試行錯誤。爽やかな清涼感を持ちながら、それでいて旨みを感じるそんな香味を模索。仕上げの方法や焙煎の中身を検討します。

最終的に焙煎温度を通常より抑え気味にすることを決定して、本年度の緑のみぎりの製造方針を確定しました。週明けには早速、製造、袋詰めして全国に出荷します。皆様のご愛顧、宜しくお願い致します。


※2011年4月24日分再掲載