社長のブログ

2022/09/08 16:59

お茶の世界は古く、弊社の歴史をとってみても350年を超える歴史があるわけですが、そのため毎日の仕事はいわゆる「職人」の世界。
それはそれで伝統を守っていく上では大切なことですが、現代人の働き方としてはそぐわない場合もあります。松北園も最近は安全な食品流通のため、日夜努力し、新たな取り組みも行っています。

今日は、そんな中の一つ、昨年度より活動を行っている「松北園日本茶鑑定技術士」の研修会を行いました。以前はお茶の鑑定は言ってみれば「親方と番頭の極秘のノウハウ」であり、その地位まで上がりたければ自分で学びとるものでした。

そんな職人が茶の鑑定能力を磨き試す場が「茶香服ちゃかぶき」や「闘茶会とうちゃかい」で、松北園においても色々な形で行われています。全国茶業連合青年団による「全国茶審査技術競技大会」もこの延長線上です。が、この話はまたいつか。

さて、そんなお茶を鑑定する能力を学ぶ機会を積極的に身につけ、お客様に安全で安心なお茶を届ける礎としたい、そんな思いから松北園では「松北園日本茶鑑定技術士」という制度を設け、研修会を行い、また、本日はその資格の第一回目の試験を行いました。

お茶の鑑定は五感を使った「官能検査」が基本となるわけですが、「このお茶の方が品質がいい」といった「善し悪し」の判断以外に「このお茶は何かがおかしいから出荷してはダメだ」という「異常をみつける能力」も大切ですので、本制度の試験は「絶対につけていて欲しいレベルのお茶を鑑定する能力」を有していることを目的にしていますので何と正答率90%以上で合格とし、更には定期的にスキルアップのための研修会も行っています。

実は指導する側の杉本もドキドキとしながら試験を行ったのですが、何と受験者全員が合格しました。決して簡単な出題だったとは思いませんので、私として非常にうれしい一日となりました。


※2010年2月18日分再掲載