2022/09/08 16:53
In conclusion: Be modest, be kind, eat less and think more, live to serve, work and play and laugh and love--it is enough! Do this and you may drink tea without danger to your immortal soul.
先日記したUkers著、「ロマンスオブティー」の最終節の原文である。
興味が湧き、インターネットで古書を発見し、早速購入した。75年の時を経てインターネットを通じてたった5日で配達されるのだから、何とも不思議ですね。「ロマンスオブティー」とは何とも感傷的なタイトルですが、因みに、この著者は「ロマンスオブカフィー」(Romance of Coffee)も著していて、茶、コーヒーという2大嗜好飲料に残された功績は多大です。
翻訳文は非常によくできています。(翻訳者ご自身も静岡のご出身で御茶への思いやりが感じられます)が、この最終文をもう一度ひも解いてみました。もう少し直訳してみるとこうですね。
結論。謙虚であれ。親切であれ。食べ過ぎず、よく考えよ。人の役に立ち、働き、遊び、笑い、そして他を愛するために生きるのだ。たったこれだけのことだ。そうすれば不滅の魂を危機にさらすことなく、お茶を飲むことが出来るのだ。
前半部分は、要は毎日を一生懸命に真面目に生きなさい、ということですね。後半部分は少しキリスト教的な物の言い回しなので、一瞬分からないのですが、不滅の魂とは要は肉体の死後も天に召されて永遠に存在するような魂、つまりは健やかな人間の心のこと。「危機にさらす」とはその健やかな心が邪悪になるといったところでしょうか。「心が邪悪にならずお茶を飲むことができる」というこは、もう少しわかりやすく意訳すると「お茶は健やかな心に潤いを与える」ということですね。
結局のところUkersが伝えたかった結論とは、
「毎日を懸命に人間らしく生きる、そんな人々の心と日常に潤いを与えてくれるもの、それがお茶である」
ではないでしょうか。